天然氷のかき氷には、フルーツがつきものです。甘いシロップをかけたかき氷には、フルーツのほのかな酸味と甘さがマッチします。最近では、天然氷を使ったかき氷の定番に、イチゴのバブルを乗せたものが登場しています。桃のコンポートの上に、甘酸っぱいイチゴのシャーベットを乗せ、その上から爽やかなミントと、レモングラスのゼリーをこぼれんばかりにかけて、さらにその上にイチゴのバブルを乗せたかき氷。ただでさえふわふわな天然氷のかき氷に、バブルを乗せたらふわぷる感倍増です。

パパイヤをくりぬいた器に盛られた、マンゴーココナッツ団子とマンゴーかき氷は、まさにラグジュアリーな大人のかき氷といった感じです。マンゴーの果肉をふんだんに使ったかき氷に、杏仁豆腐やツバメの巣をトッピングしてあるので、スイーツというよりもはや高級料理です。マンゴーピューレを練り込んだ生地でカスタード餡を包み、ココナッツをまぶしたココナッツ団子が、なぜかかき氷のふんわり感にマッチしています。タピオカ入りのココナッツミルクが、絶妙なアクセントになった逸品です。

和食店が提供する、ちょっと変わったテイストのかき氷があります。それは、メロンを丸ごと使った天然氷のかき氷なのですが、シロップの隠し味にわさびが使われているのです。メロンの半玉を器にして、ふわふわのかき氷を盛り、フルーツが添えられています。見かけは、メロンを器にしたインパクトのあるかき氷ですが、食べて二度びっくりのかき氷です。

ダイスとパウダー状のイチゴを盛ったかき氷の上に、ミルク味の綿あめがたっぷり乗せられています。食べる前に、店員が綿あめをバーナーで炙ってくれるので、香ばしいにおいが漂います。炙られて溶けた綿あめは、氷で冷やされてイチゴを覆うので、イチゴミルク飴を食べているような味わいになるかき氷です。ちょっとした遊び心のある、大人のテイストのかき氷と言えるでしょう。

泡のように、口の中で溶けるきめ細やかなかき氷に、自家製シロップやコンポートソース、ふわふわのエスプーマの組み合わが絶妙なかき氷です。もともとふわふわで、食感のよい天然氷のかき氷にふわふわのエスプーマは、最強の組み合わせと言っていいでしょう。口溶けのよさはこれ以上ないほどで、食べた瞬間に消えてなくなります。ほどよい甘さのシロップに、イチゴの爽やかな酸味が加わって、最高のコンビネーションを見せてくれます。

名前の通り、ケールとキウイを使った野菜ベースのヘルシーなかき氷は、見た目にもインパクトがあります。ケールとキウイが、まるでシロップのようにかけられているので、かき氷に緑色のトッピングはとても奇抜に見えます。その色は、もはやスイーツというより、サラダといったほうが合っているかもしれません。フレッシュなキウイや、酸味のあるレモンクリームがケールと見事に調和して、エルダーフラワーとカルダモンの香りが加わったらもう言うことなしです。

どう見ても、ブリュレにしか見えないというかき氷があります。フレンチの手法を用いて作った、ドルチェ氷と呼ばれる新しいかき氷は、見た目のユニークさもさることながら、口に入れたときの味わいが素晴らしいと評判です。こちらはただのかき氷ではなく、かなり凝った作りになっています。キビ砂糖をまぶした表面を炙ると、中からレアチーズソースを絡めたかき氷が姿を現します。かき氷を焼くという発想が斬新な一品です。

コーヒーゼリーの、ぷるんとした食感がアクセントのかき氷です。コーヒーテイストのシロップがかかっているので、全体的にコーヒーをベースにしていますが、食べ進めていくうちに、中からぷるんとコーヒーゼリーが出てきます。かき氷とはひと味違う、コーヒーゼリーの食感が楽しめる一品です。ラム酒風味の生クリームをかけると、一気に大人向けの味に変身します。

かき揚げのかき氷は、甘じょっぱ美味い大人のかき氷です。かき氷に七味をかけて食べるので、まさに蕎麦感覚です。見た目は、かき氷の上にかき揚げがまぶしてある感じですが、食べ進めていくと、かき氷の中にもしっかりかき揚げが入っています。桜海老、玉ねぎ、紅生姜、山椒の葉のかき揚げに、蕎麦粉の入った濃厚塩ミルクがたっぷりで、これではスイーツか料理かわかりません。

胡麻味噌だれや紅ショウガクリームなど、冷やし中華の定番具材が乗ったかき氷があります。最近では、食事系かき氷を提供するかき氷店が増えています。天然氷を使ったかき氷店は年々増えているので、インパクトのあるメニューを出さないと、生き残れないのかもしれません。お客は常に新しいかき氷を求めているので、話題性のあるメニューやインスタ映えのするメニューが人気になる傾向があります。