ではなぜ、天然氷はあれほどまでに汚れのない、透明なクオリティになるのでしょうか？その答えは意外にも、天然氷の科学的な性質から解説することができます。

天然氷は山脈などに流れる天然水を専用の溜め池に引き入れ、ひと冬かけて凍らせることで作られます。水が時間をかけて氷になっていく過程で水中に含まれる不純物が押し流され、純度もさらに高くなっていきます。こうした「水そのものの自浄作用」によって、天然氷のクオリティは保たれているのです。

一方、冷蔵庫などで急速冷凍されることで作られる家庭用の氷では天然氷のような自浄作用がはたらかないため、不純物がどうしてもある程度は残ってしまうのです。

美味しさの秘密や作り方の原理について知ることで、天然氷の世界がよりいっそう身近に感じられるのではないでしょうか。